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髭の住まいづくり報告  - H邸(山口県山口市)-

工事が順調に進んでいます。

2015.08.03

外部の足場が外れました。

40弘中邸20150802_1717829.jpgこの写真は敷地奥のプライベートな庭空間に面した南面です。リビングダイニングと和室に面しています。今回ご夫妻がこだわった、リビングの木製サッシのヘーベシーベは、柱一本を残して両サイドに引き分け荒れる大開口で、この前には庭に誘う大きなウッドデッキが取り付けられる予定になっています。この庭と、この壁面の表情は、屋内に誘われなければ見る事が出来ない場所となります。地域医療に携わられ、地域に根ざしたご夫妻だからこそ、プライバシーの守られた空間でほっとしたいという思いは強いのは当然です。今回の配置計画は、そういった暮らしを想定したもので、ハレとケを明確に分けるゾーニングに終始しています。


万歳しながら降りれる階段

弘中邸20150802_1717827.jpg緩やかな階段が取り付けられました。弊社の階段は自主基準により、どこも「万歳しながら降りれる階段」となっています。大黒柱とも言える柱を中心に、玄関から廊下を進んでリビングダイニングに至りますが、階段はその交差点にあります。階段上部は大きく吹き抜けて、2階空間と1階とを連動させています。このあたりの話は、立体的に空間を把握しないと平面図だけを見ていてもなかなか分からないもので、ご夫妻は空間の広がりに驚かれていらっしゃいました。

徐々に具体的な空間が広がってきて、ご夫妻のイメージも、随分具体的になってこられたようです。絵をかけたりする場所の下地の位置や、照明の考え方などについてお打ち合わせをさせていただきました。


2015.07.22

外観が整ってきました。

40H邸20150722_1704450.jpg写真のように坂の上の佇まいを見上げるかたちで見えてくる外観も、左官工事がほぼ終わり、全体のイメージが見えてきました。インナーガレージのシャッターが付いたり、足下の外幅木のレンガタイルが貼られていったりすると、外観は仕上げ段階に入ってきます。壁の色もお客様と随分検討を重ねましたが、仕上がってくると全体の色調と馴染んできました。最後の追い込みで内装工事が整えられていっています。

アプローチ側(写真)の外観の表情は周囲に馴染むようなオーソドックスなものですが、いったん室内に入るとリビングダイニングに面してプライベートな庭を持つ邸宅です。

これから日に日に仕上がって行くのが楽しみです。


2015.07.07

無垢材の魅力

40H邸20150707_1688608.jpg北海道からミズナラのフローリングが届き、棟梁の息子さんが一枚一枚心を込めて張ってくれています。もう20年以上前から、このフローリングは弊社の定番で、旧知の北海道の会社が直送してくれるフローリングです。自然塗料で仕上げておけば、時を経るほどにその住まい独特の味のある色になってきます。無垢の木のフローリングの良さを存分に味わうには、塗膜を作るウレタンなどの塗装は御法度です。ウレタンは汚れが付かない替わりに、人間の足の裏からの油分を全く受け付けてくれません。フローリングが何となくベトベトしてくるのはその塗装のためです。本来の無垢のフローリングは、適度に足の裏の水分油分を吸ってくれて、快適なものです。私たちの創る住まいで暮らすご家族が、室内では素足の方が圧倒的に多いのは、そのせいかもしれません。


2015.06.23

梅雨の合間を縫っての外装下地。

40H邸20150623_1671730.jpg梅雨の合間を縫って、外装の薄塗りの下地が出来つつあります。
この上に仕上げ塗りをして完成ですが、この日は全体のイメージからあらかじめ用意していた3つの色調の候補から、外部の色をご夫妻に一つを選んでいただきました。職人さんのコテのストロークのイメージも共有できてこれから仕上げの最終工程、徐々に外観も雰囲気が出てきています。


天井を染め上げています。

40弘中邸20150623_1671729.jpg先張りしたリビングダイニングの天井板を染める作業が終わりました。
この時期は、随時、図面と照らし合わせながら、仕上がりの確認と微調整を繰り返して行きます。図面はあくまで紙の上のこと。それを具体的に現実にして行く中で、調整が必要なことには手を加えて行きます。
通り一遍等のものを作っているのではなく、住まい手自身の為の住まいづくりなので、そういう部分が必要です。案外そんな打ち合わせの中で、驚くようなアイデアが湧いてきたりします。住まい手と私たちと、そして実際に手を動かす創り手のチームワークが問われる瞬間です。


2015.06.10

リビングダイニングの天井が貼られました。

40弘中邸天井貼り上げ中.jpg
内装工事が順調に進んでいます。リビングダイニングの勾配天井の杉板が奇麗に張られていました。あとからダークブラウンに染めるので、天井材の中から赤みの部分を使用して張られています。
和室にも同じもの使うのですが、和室は白木のクリアなので、白太の部分を選んで使用します。こういう細かな配慮をして下さるのがM棟梁です。リビングダイニングの勾配天井の左側が大きく吹き抜けており、5寸の化粧柱の足下から折り上げ階段で2階へと導かれて行きます。こういう空間のつながりは、なかなか間取り図では分からないところですが、徐々に具体的な空間が見えて行く中でオーナーもその空間の広がりに満足のご様子。ナラのフローリングと相互して落ちついた雰囲気のリビングになりそうです。
この期間は現場がめまぐるしく変わって行きます。週一程度の割合でオーナーとの打ち合わせが重ねられて行きます。完成が楽しみになってきました。


2015.05.29

外装下地が整いました

40弘中邸20150529_1642983.jpg外観は、薄塗り工法の、左官下地の二重ボード張りまでが完了しました。いびつな敷地にはめ込むように、東西南北をしっかり意識した配置は、このファサードからは想像できない開放的なリビングとプライバシーが確保されたお庭を内包しています。
先日、外装の色彩サンプルの作成打ち合わせ、キッチン回り、ダイニング回りの造作家具の打ち合わせなどをご夫妻と行いました。化石に詳しく、考古学などに造詣が深い子どもさんの為に、随所に化石が見つかる大理石を、仕上げで使用する遊び心も含んでいます。
これから徐々に内装仕上げが現実味を帯びてきて、現場は佳境に入って行きます。当初のご夫妻の想いよりは、随分コンパクトにご提案してきたH邸ですが、やはり大きい!なかなかこんな工事に遭遇することは無い規模ですが、末永く大切に住んでいただけるように、丁寧に仕上げて行きます。


2015.04.05

気密シートが貼られました

40弘中邸20150405_1.jpg着々と骨組みが立ち上がり、外部がタイベックで覆われて、フォルムが伺える状況になって来ました。インナーガレージと母屋の間を奥に入って行くエントランスの感じも伺えます。
この日は現場で施主ご夫妻と仕上げの色彩イメージの共有や、郵便ポストの位置などのお打ち合わせを行いました。軸組に採用する金物などの取り付け状況のチェックをして現場完了。
近くでM棟梁のお嬢さんが営まれる美容室が今回採用の内装色を使っているとの事で、皆さんで営業中の美容室にお邪魔して雰囲気を共有しました。


木製サッシを使用すること。

40弘中邸20150405_2.jpg現場に、遠方で作って頂いていた玄関ドアや木製サッシが届いていました。これから取り付け工事が進みます。リビングから専用庭に望む開口は、大きなガラス面のヘーベシーベが取り付けられる予定になっていて、かなりコストが上がりましたが、どうしても。と、ご主人様の切望された大開口が実現します。
本当は普段からこんな窓を多用したいのですが、そこはお客様とのバランスです。

かつて、弊社の仕事はオール木製サッシでした。樹脂窓などが出てきたのは後々の事。建設費アップの世情と、お客様のご予算と費用対効果で、樹脂窓の採用もやむなく近年は使っていますが、やはりこうして見ると木は良いものですね。


通気工法で夏の暑さ対策。屋根や外壁は、断熱と同時に「通気」が大切!

40弘中邸20150413.jpg弊社の仕事では屋根も壁も全て二重に納めていく通気工法を取っており、工事の手間は倍かかります。
しかし比較的温暖な地域で、断熱・気密の性能はもちろん、駆体(壁・天井)の内部に結露を起こさない工夫は必須!なので、この一手間を怠る事は出来ません。
通気層の中の空気は暖まれば軽くなり、壁から屋根に自然に上昇し抜けて行きます。その上昇気流がタイベックを通して断熱層の湿気も一緒に運んでくれる。外が日射で暖かくなる程、それは活発になります。
近年では当たり前の工法ですが、弊社では20年以上前からこれを標準としています。この通気層の上から外装を行うので、極端に言えば、駆体内のコンディションが悪くならない限り、何十年経ってもこの通気層から外側の外装だけを取り替えれば、新しさをキープできるという事になります。将来、気候条件やエネルギー事情によって、もっと建物の性能をあげようとした時の付加断熱も、ここから外側で行う事になります。伏せてしまえば全く見えなくなる処ですが、こういう事の積み重ねが、快適性を生んでいくのです。
どこかで、タイベックに直接外装板を張って行く工法をご覧になる事があれば、まず耐久性に問題があると考えて良いかもしれません。木構造は壁の中をいかにコンディション良く保ち、結露を起こさないかという事に尽きます!


本日、上棟!

2015.03.07 大安

想像がカタチになる。

40弘中邸150307-1.jpgいびつな形をした土地に、2台分のインナーガレージを持つ瀟洒な邸宅です。坂道を上がって行くと写真のような見え方をするのが要の住まいで、屋根形状とボリュームの構成には腐心しました。
エントランスと玄関を挟み、ガレージと奥の母屋とが屋根でつながっており、奥の母屋は真南に向いています。コートハウス的にプライバシーを完全に守るという仕掛けです。
今後、さらに省エネ化が進んで行く傾向にあり、数年のパターンからのバージョンアップが今後の課題になります。まずはH邸では樹脂高性能サッシと木製高性能サッシを両方使い分けて使用します。


細かい仕事に丹精込めて。

40弘中邸150307-2.jpgM工務店のクオリティーの高さは、ウッドバルコニーの五寸の通し柱の基礎にも現れます。
普通なかなかやってくれないのですが、あらかじめ基礎コンクリートに溶接打ち込みをした沓金物に、後から柱を入れこみ納めます。遊びが無いと納まらないので、金物をつけてから足下のコンクリートの盗みを埋めてごまかしたりする事が多いのですが、M工務店はいつもスコンとあらかじめ完全固定された金物にぴったり納まります。もちろん強度的にもこれが理想の施工です。

H様には待ちに待って頂いた住まいです。これからお打ち合わせを重ねて行きながら、ご希望の詰まった住まいに仕上げて行きます。


いよいよ着工

2015.01.30

39弘中邸150130.jpg周囲が建て込んだ住宅街の小高い旗竿型の大きな敷地に、方位を意識した配置で、前面に2台分のインナーガレージ付きの瀟洒な邸宅です。各室の窓から切り取られる庭の見え方をかなり意識的に演出する予定になっています。
今回は山口案件で初となる木製サッシが採用できました。大きなヘーベシーベがリビングに2台入ります。
いつも感心する基礎屋さんは、弊社の図面の角度通りに基礎底版の目留めのクラッシャーランを整形して防湿シートをピンと張り、余念がありません。これから現場通いが続きます。


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